今回はHSP気質の私の体験談です。ネガティブな内容も含まれるので、ご不快に思われたらすみません。
武田友紀さんの著書『「繊細さん」の本』を同僚に紹介してもらってから、自分にも当てはまる部分がかなりあることに驚きました。
紹介してくれた同僚も同じく、考え過ぎてしまう毎日だと話してくれました。
性格や考え方というのも、一人ひとり違う物だし個性です。いろんな人と関わって生きていく以上、考えがぶつかることもあるし、誰でもいろんな悩みを抱えていると思います。
学校や職場の人間関係、家族に対してモヤっとしたことがあると、周りの人よりもかなりの時間引きずっていました。「なんでこんなにな気にしてしまうんだろう?」「気にしすぎと言われるし、何か障害やメンタル面であるのでは??」と、病院へ行くことも考えました。
「気持ちの持ちようだ。」…と言われそうですが、自分で処理しきれないモヤモヤがつらい状況でした。何事も深く考えすぎて悩んでしまう。人の気持ちや態度を気にしすぎてしまう傾向が強かったです。
深く考えるクセのおかげで、細かい制作物の欠点に気づけたり、先の計画を細かく事前調査もしながらたてるという事はできていましたが、時間をかけすぎと指摘を受けることも。

繊細さんとは?
「繊細さん」は、主に日本で使われている言葉で、HSP(Highly Sensitive Person)=非常に感受性が高く、繊細な気質を持った人を表す親しみのある呼び方です。
この言葉は、武田友紀さんの著書『「繊細さん」の本』によって広く知られるようになりました。「さん」をつけることで、ネガティブな印象ではなく、やさしくて温かみのあるニュアンスが加えられています。
HSPとは、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、人口の15〜20%ほどがHSPとされています。
HSPの主な特徴は以下の通りです(頭文字を取って「DOES」と表現されます):
- D(Depth of processing)
物事を深く考えすぎるほど考える - O(Overstimulation)
刺激を受けやすく、疲れやすい - E(Emotional responsiveness and Empathy)
共感力が高く、人の気持ちに敏感 - S(Sensitivity to Subtleties)
些細な変化や微妙なニュアンスに気づく
繊細さんが感じやすいこと
- 音や光、匂いに敏感
- 人混みにいると疲れる
- 他人の気持ちに影響されやすい
- 人の些細な表情や声のトーンの変化に気づく
- 頑張りすぎたり、自己否定しやすい
繊細さんの強み
- 思いやりがあり、丁寧な対応ができる
- 直感が鋭い、観察力が高い
- 芸術的な感性に優れている
- 深い人間関係を築くことができる
心地よく過ごすために
- 一人の時間をしっかりとる
- 無理をしない・断る練習をする
- 自分の「快・不快」に敏感になる
- 環境を整える(静かな場所、リラックスできる空間)
- 自己肯定感を育てることを意識する
考え過ぎて悩んだこと
人の感情を受け取りすぎてしまう
家族や友達が怒っていたり不機嫌だと、自分が怒られたわけじゃないのにハラハラしたり何かしてしまったのかと感じてしまう。
相手のちょっとした反応で不安になる
メッセージを送ったけど、返信がそっけなく感じた。「もしかして怒ってる??」と何度も見返してしまう。
頼まれごとを断れず、疲れてしまう
余裕がないのに「これお願いできる?」と頼まれて断れず引き受けてしまう。頼まれごとを意識しすぎてそのことばかり考えてしまう。
ちょっとした失敗をいつまでも引きずる
職場での失敗や、家族から注意されたことを繰り返し思い返して「なんで失敗したんだろう…」と落ち込む。

「まだ気にしていたの??」と、言われることが多いのですが、切り替えようと思ってもずっとモヤモヤした気持ちがおさまらず落ち込んでいました。
指摘されたこと・教えられたことが十分にできていなかったのが悪いのですが、『失敗した』という現実に「しょうがない事をまたやってしまった」…と気持ちがズーンと落ちてしまいます。
特に家族から何か否定されたりすると泣くほどつらくなってしまいました。いい歳の大人なのにどれだけ自分んは子どもなんだろう…と思いました。
両親からは、「言いたいことはたくさんあるけれど、その度に不機嫌になる」と言われてしまいます。

自分の意見をもっと伝えたいけど、イヤな気持ちにさせるかも…?と、考えだしたら止まりません。
結婚願望はもちながらも、いざ紹介された人と会う・婚活パーティーで進展する…となっても、「この人とこれからお付き合いしていけるのか?」「怒らせたり不機嫌にさせてしまったらどうしよう…。」という考えでいっぱいになって、どうしても前向きに動けませんでした。
「会うのが楽しみ!」と普通なら思うものだよ??と言われますが、どうしても楽しみ…と思えないのです。
婚活に関しては、会ってきた人達とのモヤモヤも影響しているのかもしれませんが…。(汗)
(深夜に何度も連絡をしてくる/食事に行っても携帯ばかり見て全く会話無し/デートプランを相談してもなぜか自分の計画を押し通すなど)
相手の方にはすごく失礼なことだと思いますが、すごく疲れる・早く家に帰りたい、という気持ちの方が強かったです。



家族を作って子育ても…、と思ったけど。
相手の方とちゃんとやっていけるかを考えてばかりでした。
旅行の計画をたてる際、家族が「焼津の花火大会に今年は行きたいね。夏にお宿にとまって。」という話が出たので同意。調べてみると、3か月後の希望する月はほぼ埋まっている状況。希望の条件に合う宿を絞って家族に紹介してみると…。
「まだ3か月も先だよ~(笑)」との返事。そもそも人気のイベント日はすぐ埋まってしまうという意識も全くなかったようで、「1か月位前に空いてたら行ってもいいね。」という考えだったらしい。
我が家の場合、【部屋がきれい・バリアフリー・部屋付き風呂あり・花火会場近く】…といったように、希望条件がたくさんあるので宿も限られます。1か月前で予約をするのは正直厳しいということも伝えましたが、取れないならしょうがないよねー、という考え。
良いところを探そうと頑張ってネット検索に時間を掛けても、周りはそこまで大変じゃないと思っているので、認識の違いで悩みました。 そして「大変ならもう探さなくていいよ」と言われたことも。
「意見されるのが嫌なら、その人に探してもらえばいいじゃないか」と言われそうですが、家族はネット検索が苦手で細かいところまで調べることができないんです。
機嫌を悪くさせて、さらにに自分が何か言われるんじゃないか?と考えてしまいましたが、家族の意見に振り回されずに伝えることも大事ですね。



気持ちを整理してから、私が思っていることも伝えて、本当に宿をとるのであればこのくらい前なら確実だということ。希望が全て通る宿ばかりでは無いことを、分かってもらえました
HSPを知って自分のクセを考えるように
自分の今までの考え方も、HSPの特徴に重なることを知って、どこかホッとした気持ちもありました。
周りに合わせすぎてしまう傾向にも気づくことができたので、自分の考えを大事にすることも意識していきたいと思うようになりました。
得意とする面は、自信をもって伸ばしていけばいいんだと思えたので、この本に出合えて本当に良かったです。
目に見えて分かる障害ではないし、家族に「こういう気質なので理解をしてほしい」…言いにくいのですが、抱え込まないで本当に辛い時には専門のクリニックや相談に行って頼ることも大事だと感じました。
今は色んなサービスがありますが、とある認知行動療法のサービスを見つけ、「自分の考え方のクセをなおせるのでは?」と申し込んだこともありました。しかし、カウンセリング予定いっぱいで希望日が無かったり、笑顔が全くない方に当たってしまったこともあるので、合う合わないは出てくるかもしれません。
せっかくカウンセリングを利用するなら気軽に申し込めた方が良いですよね?(涙)


気持ちの切り替えで辛い思いをすることはたくさんありますが、こういう時に自分は辛くなる・こんな時にはこういう対処方法を取って落ち着こう…と意識できるようにもなってきました。
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