怖い話でも有名なきさらぎ駅。1作目の映画…「きさらぎ駅」も不思議で不気味さのある映画でハラハラ楽しめましたが、まさか続編が出るとは思いませんでした。映画は大好きだけど情報収集力が無い私。映画公開を知ったのはなんと公開の一週間前…。YouTubeで予告を見た時は驚きました。

え??来週??来週公開???
めちゃくちゃ楽しみに席の予約しようとしたらさ…。そこそこ大きいはずの映画館ではやっていないって。なぜだぁぁぁぁぁーーーーー!!!!いやーーーー!!
ということで浜松のザザシティまで行ってきました。2番目に近い映画館。
せっかくなので新浜松駅ものぞいてきました。映画の限定グッズも販売してるんですね。








※ネタバレも含みますので、ネタバレがダメな方はご注意ください。映画を観た方、振り返りながらどうぞ。
予告の時点で明日香が春奈と再会するというのはわかったけれど、なんか前作と違うメンバーもいるしどういう事? 押し入れに閉じ込められていた女の子は? ベッドに横たわる包帯の人物は?
…と疑問満載でしたが、なんかバトルアクション的なノリも混ざっていて予告から笑ってしまいました。
前作もそうですが、本格ホラーとは違って、先の分かっているゲームの2週目を面白おかしくすすむようなところもあります。なので、ちょっと怖いシーンもあるけど気軽に観れる映画かと思います。殺される描写もありますがそこまでグロでは無かった。
前作 きさらぎ駅↓
映画の前半は、明日香がドキュメンタリー番組の取材を受けてその内容が流れていく形で進んでいきました。明日香のきさらぎ駅での体験もおさらいの様に見れるので、前作を観ていない人も分かりやすいと思いました。
行方不明の間の20年…必死に自分を探してくれていた母親は寝たきりになっていたり、同級生は家庭を持っていたりとつらい現実。さらには世間からは嘘つきと叩かれ特定までされてしまう。
現実に戻ってきた明日香を助けてくれた葉山純子とも話をしますが、何か不穏な感じ…。
葉山は二階にいる姪は体調を崩していて…と濁す。実はこの姪…前作の最後にきさらぎ駅に行ってしまっているんです。(無事に帰ってきている??)
春奈や明日香達ときさらぎ駅にいた、酔っ払いおじさんと若者2人も実は現実に戻っていたことが分かり、会いに行くのですがかなりひどい状況でした。亡くなっていたり、自傷行為がひどくなっていたり、妻や娘に出て行かれたり…。
「この人たちはなぜ現実に戻ることができたのか?」という点も疑問だったのですが、これは堤春奈のおかげでした。光の扉に入った2人目が戻れる…という葉山の嘘を信じて、現実に戻りたいと願う春奈が光の扉(現実への出口)へ1人目を送っていたから。
1人戻れたら、他のメンバーの記憶は電車が駅に着く直前までリセットされてしまう為、自分の行動が間違っているのだと春奈は気づけません。そうして何度も他の人を現実に戻す手助けをしている状態だったんですね。
酔っ払いおじさん(花村貴史)が春奈に対してアツく語っていたのが不思議だったのですが、こういう事だったんですね。
ユーチューブの情報から、葉山の姪がきさらぎ駅に行っていたことを知り、何とか話を聞くことができましたが、そこにいたるまでも恐怖の逃走劇が…。
姪と話をしたことで「最初の1人を犠牲にして2人目が助かる」という話が、「最初の1人しか生還できない」という話だったことを知ります。葉山が嘘を教えていたこと。実はあの時春奈は自分の保身を優先しようとしていたことを知りましたが、明日香の想いは変わりません。
悲しいことに、ドキュメンタリー番組もいよいよ放送…というところまできたのに、お蔵入りに。ディレクターの角中は明日香を気にかけてくれますが、明日香はある決意をして駅へ向かいます。
決められた手順通りに電車に乗り、狙い通りようやく春奈に再開できた!と明日香が声を掛けると、春奈は初めて会う反応。記憶がリセットされているので明日香とは初対面な様子。(前作で葉山から話を聞いた直後の春奈でした。)
ここからは協力して先へとずんずん進むのですが、すでに何が起こるかは承知のこの二人。勢いがすごすぎてずっと笑ってしまいました。何あの鮮やかすぎる戦い方。
しかし簡単にはいかないこのゲーム…。思わぬところで妨害にあったり、押しのけられたりも。
バラバラだったメンバーとも協力できるようになってようやく…!と思ったらまだクリアが叶わない。きさらぎ駅から現実に戻る為の手段とは…?
きさらぎ駅の前に「見える子ちゃん」を観た影響なのか、みんなで打ち合わせをする様子が文化祭のノリにみえて仕方なかった。
ずっと最初から「みんなを現実に返して、私がここに残る」と話す明日香に、本当にそれでいいの??と疑問や不安を抱えながら観ていましたが、最後の最後で明日香の行動に驚かされました。
前作では光の扉を最初に通った者が戻れる仕組みでしたが、それも通用しなかった。じゃあ他に何があるのか??
まだやっていない事。
今作では電車から降りない…が戻る手段でした。
明日香は春奈だけを強引に電車に残して見送ります。先を争うように出口を求めていた春奈でしたが、何度も一緒に行動する中で明日香に対する思いやりも確かにあったし、ここの別れはツラかった…。
現実に戻ると、角中瞳が帰還場所に様子を見に来ていたことで、春奈を保護することが出来ました。春奈が明日香からの伝言を伝え、お蔵入りになってしまった番組を流してほしいと頼みます。
今回何度も死んでやり直しをしていたのに、現実世界での時間はそれほど経過していないのは不思議に思いましたが、春奈を現実に生還させることにより、きさらぎ駅の存在を証明→番組を放送させる…流れに持って行きいたかったのかな。
その後きさらぎ駅の番組が放送されたことで、興味を持ったたくさんの人たちが電車を利用する場面がテレビで流れます。
実は番組の中に流れる映像には、行き方のヒントがまぎれていました。明日香自身がそうされたように、ちょっとの情報でも特定して探ってくる人はたくさんいます。
最初から明日香は、駅の情報を突き止めて動く者たちがいることをねらっていたようです。
信じてもらえずに叩かれた明日香は、自分の目で見ればいい…とでも言うようにきさらぎ駅の行き方を世に流す…という手段を取りました。
場面が変わり、きさらぎ駅を出発する電車。その電車を、ホームからのんきに撮影する人人人人人…。すっごくシュール。存在しない異界駅も、ここまで人が集まったら怖く感じなさそう。
その中には記憶をリセットされた夫婦やホステスたち、明日香の姿も。
のんきに観光気分だった大勢の人たちでしたが、巨大な目玉の出現に一気にパニック。逃げ惑う人たちの中、明日香は微笑みをうかべるのでした。
予告にあった「ようこそ」…は誰に向けて言っているのかと思ったら。
そういうことかぁ。



この終わり方はすごかった…!うわ~~
明日香は「みんなを助けます…」と自分が犠牲になるような態度でしたが、実は興味本位で騒ぐ人や特定好きな人たちにきさらぎ駅の事実を知ってもらう(来させる?)ことも狙っていたのだと知って「なるほどーーー!」と思いました。
恐怖のきさらぎ駅に観光にやって来る群衆…。笑いました。
春奈が生還したことで、明日香も記憶はリセットされていると思うのですが、春奈の姿が見えないこと・大勢の人がきさらぎ駅にやって来たことで、春奈を助けることと駅の情報を世に出してもらうという目的が達成できたことは分かったのかな?
私としては楽しく観れる映画でしたが、がっつりホラーとして期待しているとちょと違うかも。
家族がそうでしたが。(汗)
みんなでヒーローの様に行進してきたり、机運びもっと工夫できたじゃん!?とツッコミを入れたくなるシーンもたくさんんありましたが、それも含めて面白かったです。